大王よ、この風界の相は、生ずるに来る所なく、滅するに去る所なし。生ずる時も本より空にして、滅する時もまた空なり。自性空なるが故に、男相もなく、また女相もなし。ただ言葉による説示のみによって顕わされる。かくの如き風界と風界の性とは、共に得ること能わず。ただ仏の正智のみが、よく了知し得るのである。
風界そのものには男女の相はないが、もし人が男子の業を造れば男子の色身を生じ、女子の業を造れば女子の色身を生ず。女子がもし男子大丈夫の業を造れば、来世には男子の色身に転じ、男子がもし女子の行いをなし、女子の心性を有する業種を如来蔵に宿せば、来世には女子の色身に転ず。果報身は業行の種に随って転変す。能く変ずるものは虚妄にして真実ならず、即ち無我なり。真実の法は永遠に変わらず、ただ如来蔵のみが永遠に不変の実相心体なのである。
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