衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2020年09月03日    木曜日     第3 回の開示 合計2589回の開示

雑阿含経 第十二巻 十二因縁(一)

如是我聞。一時、仏は舎衛国祇樹給孤独園に住したまえり。その時、世尊は諸比丘に告げたまわく「結びによって繋がれる法に対し、味わい執着する心が生じ、顧みて心を縛るならば、愛が生じる。愛を縁として取が生じ、取を縁として有が生じ、有を縁として生が生じ、生を縁として老病死憂悲悩苦が生ず。かくの如く純粋なる大苦の集積が起こる」と。

釈:世尊は舎衛国祇樹給孤独園における法会で縁起の法を説く際、諸比丘に告げられた。もし心の煩悩の結びによって繋がれる法(六境の如き)に対し、煩悩の結びに随って愛着心が生じ、絶えずその法を思い続けるならば、心は堅く縛られ解脱を得ず。味わい執着し続けると、貪愛が生じる。煩悩の結びに繋がれる法への貪愛があれば、執取の心が起こり、取を縁として有が生じ、後世の業種が残され五陰世間が成立する。業種が熟すれば五陰身が再び生じ、老病死憂悲苦悩が伴い、無量の生死の大苦が再び集積する。

結びとは煩悩の繋縛、心を閉じ込めるもの。九種あり:愛結・瞋結・痴結・嫉結・我見結・取結・疑結・吝結・慢結。これらの結びは三界六道に衆生を繋ぐ。結びの繋がれる法とは六境・三界の世間法。味わい執着とは世俗法に滋味を見出し貪心を満たさんと心が傾き、顧みて想い続けること。心縛とは法に絡め取られ貪愛を生じる状態。愛が生じれば執取が起こり、業種を残して三界有を生じる。

比丘あるいは修行者が生死の結びに随って貪愛を生じ、法を滋味あるものと見做し心に念じ続けるなら、心は結びに縛られ愛が生起する。愛を縁に取が起こり、後世の因縁が形成され、時至れば五陰身が生じ、老病死苦が伴う。後世の因縁は三界法(欲界・色界・無色界)なり。貪愛が滅び心の結びが解ければ、三界の束縛を離れ解脱を得る。

——生如法師の開示
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