ある劫においては、仏の寿命も衆生の寿命も極めて長く、劫を単位として計られます。一小劫は1680万年であり、仏の寿命は十二小劫の期間を示現することも、さらにはそれ以上にも及びます。これは菩薩道を歩んでいた時の善業によって定まり、また衆生の業力にも依るものです。ただしこれはあくまで示現に過ぎず、仏の真実の寿命は皆無量寿であり、無限に続き、時間の制約を受けません。釈迦仏がこの娑婆世界に現れた際の寿命は80年で、当時の衆生が百歳前後の寿命であったことと符合します。これは衆生の業力によって決定されるもので、釈迦仏は娑婆世界に一劫以上住世することも可能でしたが、衆生に福徳が乏しく、このような殊勝な果報を感得することができず、仏陀が長く世に住まわれても仏教や衆生にとって益がなかったため、仏陀は縁に随って80歳の寿命を示現されたのです。
3
+1