衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年08月28日    水曜日     第4 回の開示 合計1877回の開示

なぜ同類事物の類比は比量ではなく現量であると言われるのでしょうか?

なぜ同類の事物の類比は比量ではなく現量であると言われるのでしょうか。例えば人類は、必ず同じ特徴を具えています。個々の人間は人類と共通点があるため、改めて同類と比較しなくても、この人物が確かに人間であり他類でないと分かります。新生児が生まれた時、比較せずとも人であると分かり、母胎内にいる時点でこの子が人であって他類でないと知るのです。このような知は現量の知であり、比量知ではありません。

同じ型で生産された製品は皆同じ特徴を具えており、一つの特徴を知れば他の製品の特徴も分かります。この知は現量知であって、比量知ではありません。

もし同類同士を比較して両者の差異を知るなら、それは比量による認識です。例えばある人物の背丈の高低が分からない場合、基準となる人物や大多数の人々と比較して初めて認識できます。これが比量による認識です。ただしこの比量知の結果は正しい場合も誤りの場合もあり、つまり結果は現量の場合も非量の場合もあり得ます。

比量で人物の背丈の高低を知る者は、現量で知る者ほど聡明ではありません。現量知は、人物に接した瞬間に経験と智慧によって即座に判断でき、比較衡量を要しません。比較衡量が必要なのは現量の智慧がなく、観察力と判断力が不十分なためです。もし現量判断の結果が事実と合致しないなら、それは現量ではなく非量であり、その者の智慧も不十分で、過信気味であり、謙虚で慎重な比量を用いる者に及ばないことを示しています。

——生如法師の開示
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