修定の方法で参禅することはできません

悟りを開き自らの本性を見極めるには、参禅・公案・話頭を通じて如来蔵を証得し、真如の心である第八識を明らかにしなければなりません。ここでいう「参ずる」とは、意識心をもって真如の理を参究し、第八識の所在を探し求めることです。参究する以上、当然この意識心は明晰で智慧に満ち道理を弁えたものであるべきであり、曇り沈んだ状態であってはならず、ましてや禅定の中で消失してはなりません。理知的な意識心こそが第八識を参究し探求できるのであり、意識心が存在しないか昏沈している状態では参究も探求もできず、結局何も知ることができず、明心悟道の目的を達することはできません。

ちょうど人を探す場合、探求する心が必要なだけでなく、どこでどのように探すかを知らなければならないようなものです。どこで探すか方法も分からず、その人の容姿も写真も持たなければ、どうしても見つけることはできません。第八識真如を参禅によって探求するのも同様で、あらかじめ第八識の本質を知っておく必要があります。これは第八識の写真を手にしたようなものです。しかし写真があるだけでは不十分で、どのように探し、どこに現れるかを知らなければなりません。これらを知らなければ大海で針を探すようなもので、徒労に終わります。

このため数息観では悟れません。参究の心念がないからです。念を観察する方法でも悟れません。第八識を探求する心念がないからです。座禅で禅定に入る方法も悟りを得られません。禅定中の意識は無知無覚であり、第八識と相応できないからです。これらは全て修定の方法であって参禅の方法ではありません。数息観では注意力が数字に向かい第八識を参究していないため、第八識を見つけられず、長時間続ければ昏沈や禅定に入り、さらに発見不能となります。念を観察する場合、意識心が念頭に留まり真如を参究しなければ悟れません。禅定に入れば覚知がなくなり、参究の心が消えれば真理も第八識も発見できません。

上述した修定の方法は全て参禅証悟に適さず、方向性が不明確で方法も誤り、心力を誤用しているため結果は推して知るべしです。この状態が続けば修行を重ねるうちに信心を失い、退転を免れません。修行においては道理を明らかにすることが最も重要で、智慧と正しい知見を持つことが肝要です。盲目に修行してはなりません。仏道修行者は常に自らの方法と道筋が正しいか、目標に到達しうるかを探究すべきです。もし適さなければ随時修行の方向を調整し、自らに適した方法を慎重に選ぶ必要があります。修定には修定の方法を、悟りには参禅の方法を用い、禅とは何か、どう参ずるか、いつ始めるか等の一連の問題を明らかにし、参禅の条件が整っているかを観察し、必要な条件を整えて初めて参禅を始められるのです。