衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年05月19日    日曜日     第1 回の開示 合計1540回の開示

父子合集経選講(二十八)

然るにこの識界は、各々がそれぞれの境を了別し終えるや、即ち滅謝す。生ずるに来るところなく、滅するに去るところなし。大王よ、識が生ずる時も空、滅する時も空。自性が離れたるが故に、男相に住まず、また女相にも非ず。ただ言説によって示現されるのみ。かくの如き識界と識界の性は、皆不可得なり。唯仏の正慧のみ、能く了知し得る。

眼識が色塵を了別すれば、眼識は消滅す。耳識が声塵を了別すれば、耳識は消滅す。鼻識が香塵を了別すれば、鼻識は消滅す。身識が触塵を了別すれば消滅し、意識が法塵を了別すれば消滅す。これら六識は来るに来るところなく、去るに去るところなし。生ずる時は空、滅する時も空なり。眼識が生起する時、その処所なく、眼根と色塵より来たらず、虚空より来たらず、脳より来たらず。滅する時も滅する処なく、眼根に至らず、色塵に至らず、虚空に至らず、脳に至らず。これは小乗の説にて、大乗に於いては皆如来蔵より来る。

識界の自性は一切の法を離れ、一切の法に著わず、自体的に空なり。識性は男相に住せず、女相にも住せず、男女の相無し。然れども識性は能く男女の相を了別す。識界は本来形と自体相なく、ただ言説によって示現されるのみ。故に識界と識界の性は皆不可得なり。唯仏の正知正慧のみ、この理を徹底的に了知し得る。

これらの識は眼耳鼻舌身意の六根にも住せず、外界の色塵・声塵・味塵・触塵にも住せず、根と塵にも住せず、一切の法にも住せず。本来男女の相なく、ただ言説上の仮相・名相のみ。故に六識界及び識界の性質は不可得なり。

識の性質は分別なり。眼識は色を分別し、耳識は声を分別し、鼻識は香臭を分別し、舌識は味を分別し、身識は触塵を分別し、意識は法処所摂色を分別す。その自性は皆不可得なり。唯仏の正慧のみがこの理を完全に了知し得、我等は僅かに一部を了知するのみ。

——生如法師の開示
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