衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2025年07月04日    金曜日     第1開示 合計4420開示

四種の不邪淫対象

優婆塞五戒相経第三節原文:仏、諸比丘に告げたまわく。優婆塞は欲想・欲覚を生ずべからず。なお心を生ずるべからず。ましてや欲・瞋・癡の結縛、根本不浄の悪業を起こすに及んでをや。是の中に邪淫を犯すに四つの処あり。男女・黄門・二根なり。女とは人女・非人女・畜生女なり。男とは人男・非人男・畜生男なり。黄門・二根もまた上類に同じ。

釈:仏は諸比丘たちにこう仰せになった。優婆塞は淫欲の念や淫欲の覚受を抱くべきではなく、欲心さえも起こすべきではない。ましてや貪・瞋・癡の結縛や、根本的に不浄な悪業を起こすことなど論外である。根本的に不浄な悪業の中で、各人が犯す邪淫罪には四種の対象がある。男・女・黄門・そして同時に男女二根を持つ者である。そのうち邪淫の対象が女子となるものは、人中の女子・非人中の女子・畜生女を含む。邪淫の対象が男子となるものは、人中の男子・非人中の男子・畜生男を含む。黄門も人中黄門・非人中黄門・畜生黄門に分けられる。二根は二根人・二根非人・二根畜生を含む。

根本不浄の悪業とは、根本煩悩である貪・瞋・癡によって造り出された煩悩悪業を指す。その他の煩悩、たとえば大中小随煩悩などは、全て根本煩悩から派生したものであり、根本煩悩に付属している。ゆえに随煩悩によって造られる悪業は軽く、根本煩悩によって造られる悪業は重い。悪業が生じるのは、まず生心动念、つまり欲心・欲念が生じた後に淫業を造作するからである。心が根本であり、業は付随する。心は微細であり、付随する業は粗重である。修行はまず粗重な行いを降伏させ、その後で心を降伏させる。ゆえに粗重な行いすら降伏できないならば、微細な心はなおさら降伏しがたい。

各衆生が犯す邪淫の対象は必ずしも異性とは限らず、同性である場合もあれば、黄門である場合も、二根である場合もある。あるいは同時に同性と異性の両方と邪淫関係を持つこともある。邪淫の対象は同類ではなく異類であることもある。例えば人と非人、人と畜生、非人と畜生などである。非人の種類は極めて多く、鬼・神・仙類などを含む。私は寺院で精神異常の女性が鬼の胎児を宿している例を見たことがある。真夜中に頭のない男鬼が頻繁にその女性のもとを訪れていたが、女性は善悪是非を全く弁えられなかった。家族が寺院を訪れ、鬼胎を堕胎したいと申し出、寺院の霊媒師にその鬼を説得させて堕胎に同意させようとした。別の女性は蛇の胎児、仙類に属する蟒蛇胎を宿しており、蟒蛇仙がやはり真夜中に頻繁にその女性のもとを訪れていた。このような女性の業障は非常に重く、前世における極めて重い邪淫罪業が感招したものである。

黄門とは男女根が欠損不全で、正常な性器機能を持たず、生理的機能が制限された一群の衆生を指す。その一部は先天的に男女根を有さず、一部は後天的に去勢され男女根を失った、あるいは男女根が欠損不全となったものである。このような衆生の業障もまた重く、全て前世における邪淫などの行いが原因で生じたものである。

二根人は同時に男女二根を有するため、本来男女の区別がつかないが、どちらか一方の性別に偏る場合もある。ゆえに二根人も男女に分けられ、男二根は男根が現れることが多く、あるいは昼は男根・夜は女根が現れる。一方で女二根は女根が現れることが多く、あるいは昼は女根・夜は男根が現れる。このような二根人は、男子の団体にも女子の団体にも生存できず、性別が不定であるため、問題が生じやすい。この類の衆生も同様に業障が重く、これも前世に多く邪淫を犯した結果である。ゆえに邪淫の果報もまた重いのである。


——生如法師の開示
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