殺母罪

優婆塞五戒相経第一節の原文：もし居士が方便を作って母を殺そうと欲し、しかるに母でない者を殺したならば、これは中罪可悔である。もし居士が母でない者を殺そうと欲し、しかるに自ら母を殺したならば、これは中罪可悔を犯したのであり、逆ではない。もし居士が方便を作って人を殺そうと欲し、しかるに非人を殺したならば、これは中罪可悔である。もし居士が方便を作って非人を殺そうと欲し、しかるに人を殺したならば、小可悔罪を犯す。もし人が畜生の胎を宿し、この胎を堕したならば、小可悔罪を犯す。もし畜生が人胎を宿し、この胎を堕して死なせたならば、不可悔を犯す。

解釈：もし居士が一定の方法を取って自分の母親を殺害しようとし、実際に殺したのが自分の母親でなかった場合、この状況では中等の悔いある罪を犯す。なぜなら、母親でない者に対して主観的に殺意がなく、誤殺であるからだ。もし居士が殺そうとした者が自分の母親でなく、結果として自分の母親を殺してしまった場合も、中等の悔いある罪を犯す。なぜなら、彼には母親を殺す心がなかったので、母親を殺す五逆罪はないからだ。もし居士が一定の方便方法を設計して人を殺そうとし、結果として非人を殺したならば、中等の悔いある罪を犯す。なぜなら、非人を殺す罪は軽いからだ。もし居士が一定の方便方法を設計して非人を殺そうとし、結果として人を殺したならば、軽微な悔いある罪を犯す。なぜなら、彼は人を殺そうと思わず、人は誤って殺されたので、罪が軽いからだ。もし人が畜生の胎を宿し、この胎を堕としたならば、軽微な悔いある罪を犯す。もし畜生が人胎を宿し、この胎を堕としたならば、悔いなき罪を犯す。なぜなら、これは故意に人を殺すことに等しいからだ。