普段から念仏を唱えることによって、意識が染まって意根が仏心を持つようになり、念仏の功徳も理解する。夢の中で危険な状況に遭遇した時、直接仏念を呼び起こし、仏名を口にする。仏名は意識で考えてから念仏を決めるのではなく、自然と口をついて出る。夢の中で念仏ができるのは真実の念仏であり、それによって仏と感応道交し、仏力の加護を受ければ悪夢は消え去る。境は心に随って転ずる。夢の世界は現実よりもさらに虚妄であるから、念仏の心が現れると同時に悪夢の境界は消滅し、心境は苦痛から静寂と安らぎへと転換する。
20
+1