衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2024年09月29日    日曜日     第1開示 合計4261開示

意根が鳴らす警鐘

問:以前、心に恐怖や不安、焦りを感じる時、何かが起こりそうな気がするのに、具体的に何が起こるか分からず、心が落ち着かない。すると実際に何かが起こりました。これは意根が事前に知っていたのでしょうか?

答:恐怖、不安、焦りといった心理現象は、意根の情緒的表現です。これらは意識に「何か良くないことが起こりそうだ」と感じさせますが、具体的な内容までは分かりません。意根は多くのことを事前に予知でき、ほとんどすべてを知覚しますが、自ら対応することはできません。ただ警報を発して意識に知らせるだけです。意識が理解して初めて、対策を講じたり手配したりできます。意根は何かが起こりそうだと焦りますが、どう表現すれば意識に伝わるか分からず、結局事が起きてから意識が気づくのです。しかしその時は既に手遅れで、どうしようもない場合が多いのです。

時に夢で見る出来事も、意根が気にかけていることです。そして意識に警報を送り、処理を促します。結果として夢に見たことが後に現実となるのは、意根の警醒作用によるもので、予知夢とも呼ばれます。意識は聡明で分析力・思考力に優れ、問題解決策を考え出し具体的な手段や行動を取ることができます。一方、意根には行動する能力がありません。そのため、何かが起こりそうだと予知した時、様々な方法で意識に警報を送り、注意を促すのです。意識が一度警報や暗示を受け取れば、何が起こるかを悟り、事前に準備できる可能性があります。もし意根が知恵をもって意識に警報を送れば、意識はより容易に悟ることができます。また意識に知恵があれば、意根の警告や暗示も容易に理解できるのです。

予知夢は、意根が意識に将来起きることを事前に知らせる現象です。意根はまだ起きていない未来のことを知覚し、未来に至ることができます。なぜそうなるのでしょうか? 如来蔵は業の種子に基づいて、過去・現在・未来の三界における世の事象を知ることができます。意根は如来蔵の見る法に依って、自らの見解を生じます。如来蔵が一切の法を見られるので、意根もまた一切の法を見ることができます。ただし両者が見る法の本質は異なります。

——生如法師の開示
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意根による識の警覚作用

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