衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2024年09月01日    日曜日     第1 回の開示 合計4244回の開示

二重人格は意根の多様なる様相である

人が二重人格を持つ場合、それは意識と意根がそれぞれ別の人格を持つのか、それとも意根が二つの人格を持つのか。第一人格が現れる時は身口意行がある様相を示し、第二人格が現れる時は全く異なる様相を示す。二つの人格は異なり、あるいは正反対で、あたかも別人のようである。

なぜ多重人格現象が生じるのか。意根が複数の心理的欲求と願望を抱え、それらを同時に満たせないため、異なる願望を充足させるべく多重人格が形成される。つまり自己が自己の願望を満たせず、複数の性格が調和せず、多様な経験が融合できない状況に至り、やむを得ず各願望と自我を満たすために多重人格が形成される。意根が矛盾を解消できず葛藤を続ける結果、自らを強制的に二分あるいは多分するのである。

多重人格現象からは、諸仏菩薩の化身と報身を先取りして体得することができる。報身は意根が現出した身であり、化身は分身であり、意根の願望によって化現した六識の分身である。二重人格の各身口意行が異なることは、複数の分身である六識の造作が異なることに相当する。諸仏菩薩の化身はそれぞれ身分が異なり、造作も異なる。観世音菩薩の願力は「衆生がどの身によって救われるべきか」に応じて、その身を現じ説法する。あらゆる身とは無数の化身であり、意根による衆生救済の願望によって化成されたものである。一菩薩が二つ以上の身分を化現して世に現れる時、各色身は互いに認識しない可能性がある。

諸仏菩薩の願力は広大深遠であるため、一つの色身ではこれほど多く、大きく、深い願力を実現できず、無数の分身を化現して多くの願力を成就する必要がある。意根は作主識であり、福徳・禅定・身体・願力が十分であれば、作主として分身し、数多くの六識身を変現する。一組の六識身は一組の身口意行を持ち、多くの六識身は様々な身口意行を持つ。各身口意行はそれぞれ異なるが、全て同一の意根と如来蔵に帰属する。これに対し多重人格の人格は、同一意根の異なる側面、異なる性格、異なる願望あるいは異なる心願に帰属する。

唯識を学び終えた者ならば、心理カウンセラーあるいは心理学者、心理指導者となり、心理研究と導引に従事できるはずである。他人の心理は一見して理解でき、誰も貴方を欺くことはできず、他人の心理を掌握して人を善導できる。世間の人々は貪瞋痴に縛られ、五陰我に執着し、現象界を見通せないため、心理的問題を解決できない。よく思惟観行すれば、各法義を貫通し、未来の方向性を明瞭に見通せるようになり、仏法修証の前途に対して楽観的になり、光明に満ちた未来を感じるであろう。

——生如法師の開示
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