医師が病人を治療し、病人の身体を健康にする場合、医師の外相分と内相分のどちらが変化するのでしょうか。病人の色身は医師にとって外相分であり、病人の身体が健康になることは医師の外相分が変化したことを意味します。内相分は外相分の変化に伴って変化するのです。
他者の心を変えるということは、相手の心を変化させ、その中の知見、考え方、観念、態度などを改めさせることに属します。識心は衆生ごとに分かれるものであり、内外の区別はありません。識心は形相のないものであり、伝導によって他者の勝義根に入ることはありません。そのため色法のように内外相分に分けることはできません。識心は多数の如来蔵が共同で顕現したものではなく、衆生個々の如来蔵が単独で生じるものであり、公共のものではないため、内外の概念が存在しません。識心が変化するとは、その認識、感受、心意、態度、考え方、決意、心境、心所法などが改まることを指します。
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