問:心が比較的静かな時、静かに世界全体を見つめていると、内心で何度も突然疑問が湧いてきます――この世界は一体どうなっているのか? 究竟何ものなのか? そう思うと世界から遠ざかりたくなりますが、そうもいきません。このような時、どうすればよいでしょうか。
答:これは意根が黙々と世界全体を観察し思索を巡らせ、やがて疑問が生じ、世界の真実の相を探究しようとする現れです。しかし実証が伴わないためその力が不足し、定慧がまだ備わっていません。この世界が空幻であると意識してはいても、実証に至っていないため、意根はこの世界を突破することも、この世界を捨てて遠ざかることもできません。この時は引き続き観察を続け、戒・定・慧の修行を積み、見道のための様々な資糧を準備すべきです。次第に見道の因縁条件が整えば、遠離し放下することができ、執着から離れられるようになります。観察と疑問は修行の初期段階であり、日を重ね修行を深めれば、いずれ一切法を実証し、心が空となり一切法から遠離する時が訪れ、修行は終着点に至るのです。
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