如来蔵の五大種子の機能作用

如来蔵の本有の種子は七大種子であり、そのうち五大種子である地・水・火・風・空は物質的色法を構成する根本元素であり、見大種子と識大種子は衆生の八つの識である心・心所法を構成する元素である。色法とは、色・声・香・味・触・法という六塵の境界であり、これに衆生の五根を加えて、合わせて十一の色法となる。宇宙の器世間におけるすべての物質的色法、すなわち衆生の色身から、大は宇宙世界全体、小は一微塵の色・声・香・味・触・法に至るまで、すべて如来蔵が五大種子を用いて形成したものである。

如来蔵はどのようにして五大種子を出力して物質的色法を形成するのか。最初に出力される五大種子は形も相もない非色非心の法であり、最初の極めて微小な粒子を形成した後、有相の色法へと変化する。最初の色法は肉眼では見えないだけでなく、最も精密な顕微鏡でも見ることはできない。粒子の高速な堆積と結合に伴い、粒子は次第に大きくなり、精密機器で観測可能な電子、陽子、中子、核子、クォークなどの非常に微小な粒子となり、最終的に肉眼で見える形と相を持つ物質の塊となる。

如来蔵のこの働きは非常に不可思議であり、無形の種子を有形の色法へと変える様は、まさに虚空から幻化するかのようである。如来蔵は最も偉大な魔術師と言える。五大種子の比率と量をわずかに変化させるだけで、物質的色法はそれに応じて変化し、物質の属性が変わる。さらに、物質的色法上の五大種子は刹那刹那に出力され、また回収される。物質が成長段階にある場合、出力される種子の数は絶えず増加し、比率も変化する。物質が衰老・成熟段階にある場合、種子の出力は次第に減少し、比率も変化する。

同じ物質であっても、異なる段階や異なる環境条件下では、成分が異なり、機能が異なり、色・香・味が異なり、発散力が異なり、生滅変異の速度が異なり、形状や外観も異なる。物質は最初の微小な粒子の段階から、ある程度の位置エネルギーと運動エネルギーを持っている。なぜなら、種子が粒子の上で刹那刹那に出力され消滅し、生・住・異・滅が一瞬も止まることがないため、粒子は一定の軌道に沿って規則的に高速運動し、それによってエネルギーが生じるからである。最も微小な粒子から絶えず集合して小さな粒子が形成され、小さな粒子はさらに集合してやや大きな粒子となり、さらに進んでより大きな粒子が形成され、最終的に固定された形状を持つ物質となる。この過程において、エネルギーはますます集積され大きくなり、作用力もますます集積され大きくなり、磁場力も同様にますます集積され大きくなる。

様々な粒子はすべて一定の規則的な運動をしており、かつ固定された軌道に沿っている。運動は位置エネルギーを生み出し、位置エネルギーがあればエネルギーが存在する。このエネルギーを利用すれば、人類の生存に利益をもたらすことができる。物質の種類が多様であるため、生み出されるエネルギーの種類も多い。世俗界に現れた様々な学問、例えば物理学、化学、光学、その他の学問は、すべて物質的色法を研究し、物質的色法のエネルギーと変換、およびエネルギー保存の法則を研究しているが、いまだに最終的で完全な結論には至っていない。科学者たちは皆、如来蔵の法を理解せず、物質的色法における如来蔵の運行原理を知らないため、彼らのすべての先端研究や科学実験は、究竟的かつ円満な境地に達することは不可能である。ただ仏陀のみが物質世界の究極の根源を洞察することができるのである。

もし私たちが物質的色法が生じる原理と科学実験を結びつけることができれば、宇宙に存在するすべての物理的、化学的、光学的、数学的など、あらゆる不可思議な現象を解明することができる。私たちが唯識をよく学び、かつ唯識の種智を具えたとき、世の中のあらゆる学問を明瞭に探究し、しかも根源にまで到達することができる。それは宗教、哲学、心理学、生理学、生物学など、あらゆる学問分野を含み、すべてが如来蔵の機能作用である。如来蔵は三千大千世界のすべての奥義をことごとく明らかにし、こうして宇宙の真理が人類世界に顕現する。私たちはこれに依って最も深く最大の智慧を得ることができ、智慧が極まりに達すれば、一切智者——仏世尊となるのである。

私たちが仏法を修学し明心見性した後、さらに上へと進んで修学し、如来蔵の種子の機能作用の一部を証得し、唯識の智慧を開発した後は、世俗法において、私たちは一つの分野に触れ、精力をいかなる学問分野に用いても、その分野の頂点に立つ人材となり、世界の最も優れた科学者たちを超え、いかなる科目、法門、いかなる分野においても頂点に立つ者となることができる。これこそが、私たちが仏法を学び、唯識を学び、一切法の唯識性・真如性を証得することによって、世俗法において得ることができる最大の利益である。仏法は私たちをいかなる分野においても智者とし、世俗法においては何ものも阻むことができないようにしてくれるのである。