衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常開示

2023年02月07日    火曜日     第1 回の開示 合計3848回の開示

意根が鳴らす警鐘

問:以前、心に恐怖や不安、焦りを感じる時、何かが起こりそうな気がするが、具体的に何が起こるか分からず、心が落ち着かない。結果的に本当に何かが発生しました。これは意根が事前に知っていたのでしょうか。

答:恐怖、不安、焦りなどの心理現象は意根の情緒的表現であり、意識に「何か悪いことが起こりそうだ」と感じさせながら、具体的な内容を把握できない状態です。意根は多くの事柄を事前に感知でき、ほぼ全てを知覚しますが、自ら対応することはできません。ただ意識に警鐘を鳴らし、意識が事態を認識して初めて計画や手配が可能となります。意根は発生しうる事態に焦燥を覚えつつ、それを意識に伝達する適切な方法が分からず、事態が発生して初めて意識が認識するため、往々にして手遅れとなります。

時に夢に見る事柄も、意根が懸念を抱きつつ意識に警鐘を鳴らし、対応を促す現象です。後に実際に発生する夢中の事象は、意根の警醒作用によるもので、予知夢とも称されます。意識は分析力と思考力を備え、問題解決策を考案し具体的な措置を講じ得ますが、意根自体は行動を起こせません。故に、事態発生を予知した際には様々な方法で意識に警鐘を鳴らし、注意を喚起します。意識がこの警鐘と暗示を受け取れば、発生しうる事態を悟り、事前準備が可能となります。意根が智慧をもって意識に警鐘を鳴らせば、意識は容易にその警告を理解し得るでしょう。

予知夢は意根が意識に将来の事象を事前に知らせる現象です。意根は未だ発生していない未来の事柄を感知し、未来に至ることができます。何故なら、如来蔵は業種に基づき過去・現在・未来の三界の事象を感知し、意根は如来蔵の見る法に依拠して自らの見解を形成するからです。如来蔵は一切の法を見通し、意根もまた一切の法を見ますが、両者の見る法の本質は異なります。

——生如法師の開示
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