意根は常に審査し思量するのに、なぜ睡眠が必要なのか

睡眠は色身の精力を回復し、疲労を解消するためにあり、六識がより良く効果的に正常に運行することを可能にします。意根は色身を自己の所有とし、六識を自己の所有とし、五蘊十八界の全てを自己の所有と見做します。また第八識に依って刹那的に色身の状態を了知します。六識の活動はエネルギーを消耗するため、消耗を減らすべく、意根は六識の活動を停止させ、六塵に対する了別を能動的に遮断し、六塵を知ることを止め、意根自らの知のみに依拠することを決定します。このようにエネルギーが不断に蓄積され、精力がある程度回復すると、意根は目覚めて塵境に接触し、五蘊の活動を継続することを決定します。

色身が疲弊した場合、精力を回復するために睡眠を必要とし、意根は睡眠を決定して六識の活動を停止させます。意根自ら六塵を遮断し了知せず、五識と意識は次第に滅していきます。従って意根自体が睡眠を必要とするのではなく、色身が休息とエネルギー補充を必要とするためです。これこそ意根の恒常的な審査思量の結果です。但し睡眠も意根の恒審思量に影響せず、意根は睡眠中も思量を継続でき、更に夢境を現起させ、夢中で思量することが可能です。