原文:次にまたこの心の相続を観察する。愛を以て因と為し、愛を以て集と為し、愛を以て起と為し、愛を以て縁と為す。かくの如きを悟入集諦(しったい)と名づく。次にまたこの心の相続を観察する。所有の択滅(ちゃくめつ)は是れ永滅性、是れ永静性、是れ永妙性、是れ永離性なり。かくの如きを悟入滅諦(めったい)と名づく。次にまたこの心の相続を観察する。究竟の対治、滅に趣(おもむ)くの道は、是れ真道性、是れ真如性、是れ真行性、是れ真出性なり。かくの如きを悟入道諦(どうたい)と名づく。
釈:再びこの心の相続不断を観察すると、愛を因とし、愛を集とし、愛を起とし、愛を縁とする。この理を観察して悟入集諦と名づける。再びこの心の相続不断を観察すると、選び出した生滅の法は全て永遠に滅する性質、永遠に寂静なる性質、永遠に微妙なる性質、永遠に離れる性質を具えている。かくの如く悟入滅諦と名づける。再びこの心の相続不断を観察すると、徹底的に一切の煩悩を対治する。寂滅へと向かう道は真実の道性、真実の如性、真実の行性、真実の出離性である。かくの如く悟入道諦と名づける。
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