衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2022年11月21日    月曜日     第1 回の開示 合計3758回の開示

瑜伽師地論第三十四巻(五十一)

更に差別がある。すなわち煩悩随眠を正しく了知する。それは愛随眠に附属し、愛随眠を所依とするものである。これが当来世の後有を生じる因である。また、それによって生じる纏(煩悩の束縛)を正しく了知する。それらは相応するままに集起の縁となる。後有の愛は招引するが故に、即ちこれが集であり、この後有の愛はさらに喜貪と共に行う愛を発起する。この喜貪と共に行う愛は、さらに多種多様な彼彼の喜愛を縁とする。かくの如く愛随眠等を依止し、及び三種の纏によって、後有を生じ、諸々の愛の差別相を発起することができる。故に因・集・起・縁と名付けて説く。かくの如く行者は四種の行によって集諦の相を了知する。

釈:四種の行には更に差別がある。正しく如実に煩悩随眠が愛随眠に附属することを了知する。愛随眠を依止して初めて煩悩随眠が存在し、愛がなければ煩悩もなく、愛もまた煩悩の因である。愛を断ずれば即ち煩悩を断ずる。而して愛随眠は未来世の三有が出生する因である。愛随眠から生じる煩悩の纏縛を正しく了知する。それらに一一相応するものは集・起・縁の三行である。煩悩の纏縛は苦の種子を集起し、苦を現行させ、苦受を生じる縁となる。

煩悩随眠が後有の愛を招引するが故に、煩悩随眠は後有の愛を集聚し、さらに喜と貪を共に行う愛を発起する。この喜貪と共に行う愛はさらに種々の喜愛の縁となる。かくの如く愛随眠等を依止し、及び三種の纏縛によって、後世の有を生じ、諸々の愛の差別相を発起することができる。故に因・集・起・縁の四種の行と説かれる。愛随眠が存在すれば煩悩の纏縛、喜の纏縛、貪の纏縛が生じ、この三種の纏縛があれば後世の有は必ず出生する。有が出生すれば苦が出生する。かくして行者は四種の行によって集諦の相を明らかに了知するのである。

——生如法師の開示
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