それゆえになんぞ。愛などの結びつくところにおいて、愛などの結びを生じ、貪などの縛るところにおいて、貪などの縛りを生ずるがゆえに、すなわち生老病死愁悲憂苦を招き集め、一切の擾悩純大苦蘊を形成するのである。かくのごとくまた有漏有取の、苦楽に順ぜざる一切の蘊の中において、不安穏なる行いにより苦行に入り行くのである。それゆえになんぞ。有漏有取の苦楽に順ぜざる一切の諸蘊は、粗重とともに運行し、苦楽の種子が随逐する所なり。苦苦・壊苦より解脱せざるがゆえに、一切は皆無常なる滅びの法である。
釈:なぜかといえば、愛などの結縛する所において愛などの結縛を生じ、貪などの結縛する所において貪などの結縛を生ずれば、すなわち生老病死憂悲愁苦を招き集め、一切の憂悩純大苦が集積されるのである。かくのごとく再び有漏の、執着ある、苦楽に順ぜざる受に随順する一切の蘊の中において、不安定なる行いにより苦行の修習に入るのである。なぜかといえば、有漏有取の苦楽に順ぜざる一切の諸蘊は、粗重なる煩悩とともに運行し、苦楽の種子が随逐する所なり。苦苦と壊苦は解脱せざるがゆえに、一切の法は皆無常なる生滅法である。
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