衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2022年11月13日    日曜日     第3 回の開示 合計3748回の開示

意根と意識の四つの関係

人間の心理的問題は、一般的に意根の問題である。意根が長期間理解されず抑圧され続けると、心理的問題が生じ、心理的な病症が現れる。意根の心理的問題を解消するには、第一に心理を理解する他者に頼ること、第二に自己の意識に頼ることが挙げられる。意識が意根の心理状態を明らかにし、問題を解決する方法と能力、智慧を備えていれば、段階的に意根の心理的抑圧を解消し、意根を開放して鬱を除去し、抑圧された感情を解消することができる。

一般的に、意根と意識の関係は四種類に大別される。意識と意根が調和する場合が二種、調和しない場合も二種存在する。

第一の場合、意根が善であり意識も善である。両者が調和して善に一致する時、意識は意根に逆らわず、むしろ意根の善を増長させる。結果として躊躇のない善、心から痛快な善、内面から外へ貫く善が現れ、心理的問題を生じない。善行後の心理状態は更に爽快となり、これは大善であり、大いなる善果報を得る。善業の種子は速やかに成熟し、善報も迅速に現れる。

第二の場合、意根が悪であり意識も悪である。両者が調和して悪に一致する時、意識は微塵も意根に背かず、むしろ意根の悪を助長する。双方が共に躊躇いなく痛快に悪を為し、悪業を造った後も更に爽快感を覚え、心理的苦痛を感じず、羞恥や後悔の念も生じない。心理的問題は存在しないが、これは大悪であり、悪業の種子は速やかに成熟し、悪報も迅速に現れる。

第三の場合、意根は悪であるが意識は善である。意識が一途に善を志向する時、意根は不快感を覚え善を拒む。しかし環境の圧力に迫られて善を行わざるを得ない場合、意根に心理的問題が生じ、後悔を伴うことがある。この心理的問題は解決可能な場合もあれば不可能な場合もある。これは真の悪・偽りの善に属し、本質は悪である。意根の悪の力が環境の力を上回り、意識の善が弱く意根に影響を与えられない場合、悪業を造作する。ただし常にそうとは限らず、意識が良好な環境に影響されて次第に善を強め、意根の悪を克服すれば、将来は善業を造り悪を止める可能性がある。

第四の場合、意根は善であるが意識が環境の影響で悪を抱える。意根が環境に強制されて悪を行わざるを得ない時、心理的影や抑圧、悔恨が生じる。この心理的問題は懺悔による修復が可能な場合もあれば、修復不能な場合もある。意根の善の力が強く意識の悪が弱い場合、善を克服できず最終的に意根の善が主導して善業を造る。ただし常にそうとは限らず、悪環境が持続し意識の悪が強化されれば、意根も意識の悪に順応して悪業を造る決定を下す可能性がある。

——生如法師の開示
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