原文:外別離無常性に依るというのは、現前にある資生の財宝が、先だっては変異せず、未だ別離せず、無常に滅壊されず、後に時に王・盗賊・愛さざる者及び共財等によって奪われ、或いは悪作(あくさ)の加行によって失壊し、或いは方便を求めて得ること能わず。このような等の類は知るべきである。これを名づけて別離行によって無常性を知るとする。
釈:外別離無常性に依るという意味は、現前にある資生の財宝が、先には変異が起こらず、財宝はまだ別離せず、無常に変壊されていなかったが、後に王によって没収され、盗賊に盗まれ、愛さざる者によって劫奪され、他人の共有財産となって流失し、或いは強力・蛮力によって壊され、或いは再び方便に求めて得ることができなくなった、ということであって、これらの現象によって知るべきであり、これを別離行によって無常性を知るというのである。
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