意根の平等性智

第七識は極喜初心地において平等性智を有する。これは、極喜地の初地心中に入った際に、第七識が識を転じて智となり、一分の平等性智を具えることを意味する。第七識は菩薩の六波羅蜜を修行し、明心開悟した後に般若智慧を具え、般若智慧が増長して後得智を具え、修道によって初禅を発起し、煩悩を断除し、順次に陽炎の関と夢の関を通過し、有余涅槃を証得した後、唯識を熏修し、一分の唯識種智を具え、初地に入る。第六識は初めて識を転じて智となり、初分の妙観察智を具え、第七識は初めて識を転じて智となり、初分の平等性智を具える。二つの識は成仏の際に三度の識転成智を経て、無明の染汚が断尽し、全てが明に変わり、第八識と五識がそれぞれ大円鏡智と成所作智となり、仏道を円満する。

初地の菩薩は異生性を断除し、如来の家に入り、真の仏子となる。これは学仏修道における極めて大きな転換であり、極めて顕著な標識であり、内心が極めて歓喜するため、極喜地と称される。第七識の平等性智は、明心後の三賢位の修道過程において転変され、第八識への転依が成功した標識である。第七識は第八識の平等性を証得し、常に一切の衆生は果報が異なるものの、その果報を現じる因である第八識は平等であることを観察する。故に相も平等であり、これによって人相・我相・衆生相・寿者相を破り、一切の衆生が実質的に平等であり、最終的には皆成仏することを如実に証得する。第七識心も次第に平等性を具え、煩悩を断除して識を転じて智となった後に初地に入る。

故に最初に明心する際には、必ず第七識と第六識が同時に明心しなければ、般若智慧を具えることができ、四相を破ることができ、煩悩を断除することができ、禅宗の三関を通過することができ、陽炎の関と夢の関を共に証得することができ、異生性を共に断除することができ、初地菩薩の一分の唯識種智を共に証得することができ、一切法の真如性を共に証得することができ、一分の一真法界を共に証得することができ、最終的に共に成仏することができる。

阿羅漢の第七識には平等性智がない。なぜなら阿羅漢は明心開悟しておらず、般若智と唯識智を具えていないからである。しかし、ある程度の平等性は有しており、その平等性の立脚点は初地菩薩とは異なる。阿羅漢は一切の衆生を空かつ無我であると見なし、心中の一切の煩悩を断除し、四相を破っている。この空の観点から、第七識は一切の衆生が平等であると見るが、一切法が平等であることを見ることはできない。一切法が第八識性であり、真如性であり、一真法界であることを知らないため、平等性智を持たないのである。

阿羅漢の修道過程全体を見ると、初果から四果に至る法眼浄の智慧は、全て第七識と第六識が同時に証得するものである。そうでなければ煩悩を断除し、有余・無余涅槃に入ることができず、四相を破ることもできない。もし第七識である意根が我見を断つことができなければ、無明の煩悩を断除できず、生死を了することができず、三界の塵労を出ることができず、輪廻を止めることができず、苦を断つことができず、修行は無意味なものとなる。