原文:いかにして水の事象の変異無常の性を観察すべきか。すなわち、先にある時に諸々の河川、池泉、井戸等を見るに、波濤が湧き溢れ、甘き水が満ち盈ちている。後にまたある時に、それら一切が枯渇し干上がっているのを見る。この事を見た後、このように思うのである。かくの如き諸行は、その性が無常であると。その他は前説の如し。いかにして業事の変異無常の性を観察すべきか。すなわち、先にある時に、種々の殉利(世俗の利益を求める)牧農、工巧(建築・工芸)、正論(正しい論議)、行船(船舶運行)等の業が皆盛んに行われているのを見る。またある時に、それらの事業が皆衰損しているのを見る。この事を見た後、このように思うのである。かくの如き諸行は、その性が無常であると。その他は前説の如し。
釈:いかにして河水等の変異無常の性を観察するか。以前のある時期に諸々の河川、泉池、井戸等の水流が波濤のように激しく湧き上がり、甘美な水が満ち溢れているのを見たが、後のある時期には、すべての河川や泉池が枯れ果て干上がっているのを見る。これらの現象を観察した後、心の中でこう思うのである:このように諸行は、その本性がまことに無常であると。いかにしてなされた業の作用の変異無常の性を観察するか。以前のある時期には、世俗の利益を謀るための農牧業、建築科学の各種技術、および世間における正当な演説・論議、さらに船舶運輸の業がすべて盛んに行われているのを見たが、後のある時期には、これらの事業がすべて衰退しているのを見る。これらの現象を観察した後、心の中にこのような思いが生じるのである:このように諸行は、その本性がまことに無常であると。
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