原文:いかにして山の事象が変化し無常なる性質を観察すべきか。一時にはその山を見て、森林が鬱蒼と茂り、岩が林立してそびえ立つのを観る。また一時には、その森林の林立した岩が、荒廃し崩れ落ち、高低不揃いで、火に焼かれ水に流されるのを見る。これらの事象を見た後、こう思うのである。かくのごとき諸行の本性は無常であると。その他の点は前に述べた通りである。
釈:いかにして山川山脈の変化し無常なる性質を観察すべきか。ある時点では山脈の林木が生い茂り、山岩が林立して雲を貫くように見え、後の時点ではその森林が林立していた山岩が荒廃し崩れ落ち、傾いて倒れんばかりに不揃いとなり、あるいは火に焼かれ、あるいは水に流されるのを見る。これらの事象を観察した後、心の中でこう思うのである。かくのごとき諸行の本性はまことに無常であると。
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