原文:いかに内なる事柄、疾病による所作の変異、無常の性質を観察すべきか。すなわち、自らあるいは他者が先に疾病なく、安楽にして強盛なるを観じ、後に時を経て自らあるいは他者が重き病苦に遭い、激しく身を苛む諸々の苦受に触れるを観ずるなり。前述のごとく広く説かれしものなり。また他の時に至りて、再び疾病なき安楽強盛の姿を観る。かかる事相を見究めたる後、かくのごとき念いを起こす「これら諸行の性質、まことに無常なり」と。
釈:いかに内身の事柄が疾病によって現れる変異無常の性質を観察すべきか。自らあるいは他者が先に疾病なく、身心安楽で健やかなりしを観じ、後には自らあるいは他者が重い病苦に遭い、激しく身を悩ます苦痛を感じ、さらに時を経て再び疾病なき安楽強盛の姿を観る。これらの現象を観察した後、心に「かくのごとき諸行の性質はまことに無常なり」との念いが生ずるのである。
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