原文:いかにして内なる事柄が他から損害され、生じた変化、無常の性質を尋ね考えるべきか。すなわち、自らまたは他者が他から損害を受け、その身に変化が生じるのを観察することによる。あるいは刀杖・鞭・革・皮縄・矛槊などによって破壊され、あるいはさまざまな蚊・虻・蛇・蠍などの悪しき毒触によって損害される。さらに他の時には変化のない姿を見る。この事を見た後、かくのごとく思惟す「かかる諸行の性質は無常なり」と。その他のことは前に説きたるがごとし。
釈:いかにして内身が他から損害され、身体に現れる変化無常の性質を観察すべきか。自らまたは他人が他から損害を受け、身体に変化が生じる様を観察することによる。刀杖で打たれ、鞭で打たれ、堅い縄や長矛・矢などで傷つけられ、あるいはさまざまな蚊・虻・蛇・蠍などの毒に害される。しかし後になって身体が回復し、変化のない状態を見る。これらの現象を観察した後、心に「かくのごとき諸行はまことに無常なり」という観念を生ずるのである。
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