心経が通じない——恨みを抱く。
肝経が通じない——怒りを発する。
脾経が通じない——不平を言う。
肺経が通じない——悲しみに沈む。
腎経が通じない——重圧を感じる。
心包経が通じない——抑圧される。
胆経が通じない——焦燥を覚える。
胃経が通じない——せっかちになる。
小腸経が通じない——哀愁に浸る。
大腸経が通じない——懊悩する。
膀胱経が通じない——意気消沈する。
三焦経が通じない——緊張状態となる。
なぜ経絡の不通が様々な心理的異常を引き起こすのでしょうか。経絡不通は生理現象であり、情緒失調は心理状態です。生理と心理は相互に影響し合い、身心は相互に依存しています。
ここでいう心とはまず意根を指し、次に意識を指します。しかし意識が意根の心理的異常状態を制御しようとしても往々にして困難であるため、意識は怒りを出したくないのに意根が怒りを発してしまい、意識が望まないことを意根が全て行ってしまう状況が生じ、意識にはどうすることもできません。
身体に変化が生じれば心理的に反応が現れることから、意根が如来蔵に依って身体の状態を絶えず了知し、この方面における慧力は決して弱くないことがわかります。意識が身体の状態を了知する必要は必ずしもありません。ほとんどの場合、意識は身体の状態を知らず、苦慮してようやく一部を理解できるか、あるいは全く理解できないこともあります。多くの人は重病に至っても依然として状況を把握できていないのです。
意根が色身と密接に関わる理由は二つあります。第一に意根が身体を執着し、色身を自我と見做すため、身体の些細な痛みや痒みにも過敏に反応します。第二に意根が脳神経組織を通じて命令を発信し情報を伝達するため、経絡が滞れば情報伝達が阻害され、意根に様々な情緒が生じます。もし色陰の影響を受けない修行段階に至れば、身体が如何なる状態であろうと意根の心理に影響を及ぼすことは絶対にありません。
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