衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2022年04月25日    月曜日     第1開示 合計3620開示

仏法は世間法を破壊するのでしょうか、それとも破壊しないのでしょうか?

仏法は世間法を壊し、また壊さない。なぜそう言うのか。世間法が壊れなければ、衆生は世間法に執着して生死の苦から解脱できず、一方で仏法が世間法を壊せば、世間法は成り立たず、仏法である如来蔵だけが残り、衆生は全て無余涅槃の状態に陥り、世間も衆生も存在しなくなるからである。

では仏法はどのように世間法を壊すのか。四聖諦と十二因縁はまさに世間法を壊すためにある。四聖諦は世間が苦・空・無常・無我であることを明らかにし、衆生がこの理を認識し証得して煩悩を断ち切り解脱を得る。十二因縁法は世間の全ての法が因縁によって生じた空なるものであることを明らかにし、この理を証得して無明を滅し、世間法への貪愛と執着を断つことで初めて世間の苦から解脱できる。大乗仏法の観点から見れば、世間の全ての法は如来蔵が幻化したものであり、故に世間法は全て空で虚妄不実である。これもまた世間法を壊すことになる。大小乗の教えはいずれも、衆生に五蘊が空で無我であること、六根・六塵・六識が全て空で虚妄無我であることを認識させ証得させる。これによって五蘊の世間法が壊される。

仏法はどのように世間法を壊さないのか。般若と唯識の観点から見れば、一切の法は真如であり、真如が一切の世間法を安立する。これが世間法を壊さない所以である。「法は法位に住し、世間相は常住す」とは、まさに世間法を壊さないことを意味する。如来蔵は円成実性を具え、一切の世間法を円満に成就する。一切の法は一つの真実の法界であり、これを一真法界と称する。

五蘊の金器は全体が金である。まず五蘊の相を壊して初めて金の相を識る。金の相を識った後は、五蘊の金器もまた金であるから、五蘊金器の相を壊さない。先に破り後に立てる。破らなければ立たない。五蘊の器相に固執している時は金を見失い、金を識れば五蘊の相があっても妨げない。五蘊を我として真実と見なす時は真実を識ることができず、五蘊の我相と真相を破って初めて真実を識る。世間法を破壊して初めて真実を顕わし証得できる。故に先に壊し後に立てる。しかし根本的には、最も究極の仏法を修める段階に至れば、世間の一切が即ち真実であり、仏法は世間法を壊すどころか、むしろ世間法を成就するのである。

では結局、仏法とは何か。この問いは「何が仏法でないか」を反証することで自ずと明らかになる。何が仏法でないか。一法として仏法でないものはない。あなたが見聞覚知し、想像し得るものは全て仏法である。仏とは何か。この問いは「何が仏でないか」を指摘すれば自ずと分かる。世間法の一切が仏である。衆生は常に仏に依り、仏の法を用いているにもかかわらず、仏を識らず、法を知らず、仏恩・法恩に報いることを知らない。如何にして仏恩に報いるか。仏を識り、法を認め、更に衆生にも仏を識らせ法を認めさせることこそが仏恩に報いることである。

回向文:当ネットプラットフォームにおける一切の弘法と共修の功徳を以て、法界の衆生に回向し、世界の民衆に回向します。世界平和を祈願し、戦争起こらず、烽火上がらず、干戈永遠に止むことを。一切の災難ことごとく消退せんことを。各国の人民が団結互助し、慈心をもって相い向かうことを祈願します。風雨順調で国泰民安ならんことを。一切衆生が因果を深く信じ、慈心をもって殺生せず、善縁を広く結び、善業を広く修め、仏を信じ学び善根を増長し、苦を知り集を断ち滅を慕い道を修め、悪趣の門を閉ざし涅槃の路を開かんことを。仏教が永く興隆し、正法が永く住することを祝愿します。三界の火宅を極楽の蓮邦に変じんことを!

——生如法師の開示
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