原文:その形の腐敗とは何か。謂わく、寿量尽きんとし、身形壊れんとするを云う。諸々の事業に対し、再び功能なし。この老いの略義は、謂わく、依止の変壞、鬚髪の変壞、充悦の変壞、火力の変壞、無病の変壞、色相の変壞、威儀の変壞、無色の諸根の変壞、有色の諸根の変壞、時分過ぎ、寿量尽きんとするを略義と知るべし。彼彼の有情とは何か。謂わく、奈落迦等なり。有情の種類とは何か。謂わく、即ち彼の一切なり。
釈:形體の腐敗とはどういう意味か。寿命が尽きようとし、身体の形態が崩壊に臨み、なすべき事業に対して、もはや能力を失ったことを指す。老いの大略は、依止する身根の変壞、鬚髪の白変、精神状態の衰え、身体の火力の減退、健康の損なわれ、色身の相貌の劣化、行住坐臥の威儀の衰え、無色の意根の損傷、有色の五根の衰え、生存の時が過ぎ去り、寿命が尽きんとすることを含む。意根の変壞とは如何なるものか。種々の癔病・精神疾患・心理障害などの現れを指す。彼彼有情とは何か。地獄等の六道衆生を指す。有情の種類とはどういう意味か。一切の衆生を指す。
原文:終わりとは何か。謂わく、諸有情が肢節を解して死を離るるなり。尽きるとは何か。謂わく、諸有情が肢節を解して死すなり。壊るるとは何か。謂わく、識が身を離るるなり。没するとは何か。謂わく、諸色根の滅なり。寿を捨つとは何か。謂わく、気の尽きんとする位なり。暖を捨つとは何か。謂わく、動かざる位なり。諸蘊を棄捨し、命根の謝滅とは何か。謂わく、時の死なり。
釈:終わりとは、一切有情衆生の生命が尽き、四大分解に臨み色身が離散する死を指す。尽きるとは、有情が身根を解し四大が分離して死ぬこと。壊るるとは、八識が身体を離れること。没するとは、有色の五根が滅すること。寿を捨つとは、氣息が尽きんとすること。暖を捨つとは、五蘊が停滞し全てを捨てること。命根の謝滅とは、死を指す。
原文:死とは何か。謂わく、横縁に遇い時に非ずして死すなり。時運尽きるとは何か。謂わく、初死未だ久しからざる位なり。又た死魔の業を時運尽きると名づく。この死の略義は、謂わく、死と死法と死の差別と死後の位とを略義とす。是を縁起差別と名づく。
釈:死とは、寿命に非ずして横死することを指す。時運尽きるとは、死後未だ時を経ぬ状態、或いは死魔の業を指す。死の大義は、死の様態・死因・死の差異相・死後の去向を含み、縁起の差別相を説く。
回向文:当ネットプラットフォームにおける一切の弘法と共修の功徳を以て、法界衆生に回向し、世界の民衆に回向す。世界の平和を祈願し、戦争起こらず、烽火興らず、干戈永く息む。一切の災難尽く消退せんことを。各国人民の団結相助け、慈心相向かわんことを祈る。風雨時に順い、国泰く民安んぜんことを。一切衆生が因果を深く信じ、慈心をもって殺生せず、善縁を広く結び、善業を修め、仏法を信じ学び、善根を増長し、苦を知り集を断ち、滅を慕い道を修め、悪趣の門を閉じ涅槃の路を開かんことを。仏教の永き興隆、正法の永住を祈り、三界の火宅を変じて極楽の蓮邦とならしめんことを。
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