原文:さらに七種の無知がある。一に世愚、二に事愚、三に移転愚、四に最勝愚、五に真実愚、六に染浄愚、七に増上慢愚。前の十九の無知と今の七の無知と、その相摂関係はどうなっているか。すなわち、初めの三つの無知(前際無知・後際無知・前後際無知)は初めの一(世愚)を摂し、次の三つの無知(内無知・外無知・内外無知)は第二(事愚)を摂し、次の三つの無知(業無知・異熟無知・業異熟無知)は第三(移転愚)を摂し、次の三つの無知(仏無知・法無知・僧無知)は第四(最勝愚)を摂し、次の四つの無知(苦無知・集無知・滅無知・道無知)は第五(真実愚)を摂し、次の二つの無知(因無知・因所生諸行無知)は第六(染浄愚)を摂し、最後の一つの無知(六触処如実通達無知)は第七(増上慢愚)を摂する。
釈:さらに七種の無知がある。第一は前世・今世・来世の三世に対する無知(世愚)、第二は五蘊世間の内外諸行事業に対する無知(事愚)、第三は五蘊世間の相続運行・生滅変異に対する無知(移転愚)、第四は世間で最も勝れた仏・法・僧の三宝に対する無知(最勝愚)、第五は五蘊世間の苦・集・滅・道という真実の理に対する無知(真実愚)、第六は五陰身心の染汚と清浄に対する無知(染浄愚)、第七は自心が縁起法を実証し通達することに対する無知であり、未得を謂って得としたもの(増上慢愚)である。
前の十九の無知と今の七の無知との相互の摂属関係はどうなっているか。十九無知のうち、最初の三無知(前際無知・後際無知・前後際無知)は七無知の第一「世愚」に摂属し、次の三無知(内無知・外無知・内外無知)は七無知の第二「事愚」に摂属し、さらに次の三無知(業無知・異熟無知・異熟業無知)は第三「移転愚」に摂属し、次の三無知(仏無知・法無知・僧無知)は第四「最勝愚」に摂属し、次の四無知(苦無知・集無知・滅無知・道無知)は第五「真実愚」に摂属し、次の二無知(因無知・因所生諸行無知)は第六「染浄愚」に摂属し、最後の一無知(六触処如実通達無知)は第七「増上慢愚」に摂属する。
原文:さらに五種の愚がある。一に義愚、二に見愚、三に放逸愚、四に真実義愚、五に増上慢愚。前の十九愚と今の五種の愚との相摂関係はどうなっているか。すなわち、見愚は前六(前際愚・後際愚・前後際愚・内愚・外愚・内外愚)及び因所生法無知を摂し、放逸愚は業無知と異熟無知の両方を摂し、真実義愚は仏無知等(仏無知・法無知・僧無知)乃至道諦無知を摂し、増上慢愚は最後の無知(六触処如実通達無知)を摂する。当に知るべし、義愚は一切を通じて摂する。
釈:さらに五種の愚がある。第一は一切の法に対して愚痴無知であること(義愚)、第二は正知見を持たない愚痴(見愚)、第三は生死流転に対する懈怠放逸の愚痴(放逸愚)、第四は三宝及び苦集滅道の真実義に対する愚痴(真実義愚)、第五は未得を謂って得とする増上慢の愚痴(増上慢愚)である。前に述べた十九愚と今の五種の愚との相互の摂属関係はどうなっているか。見愚は十九愚のうち前六愚(前際愚・後際愚・前後際愚・内愚・外愚・内外愚)及び因所生法無知を摂受し、放逸愚は十九愚のうち業無知と異熟無知を摂受し、真実義愚は十九愚のうち仏法僧無知乃至四聖諦無知を摂受し、増上慢愚は十九愚の最後の六触処無知を摂受する。義愚はすべての十九愚を摂受する。
回向文:当ネットプラットフォームにおけるすべての弘法と共修の功徳をもって、法界の一切衆生に回向し、世界の民衆に回向する。謹んで祈願する、世界が平和で戦争起こらず、烽火興らず干戈永久に止み、一切の災難ことごとく消退せんことを。各国の人民が団結互助し慈心をもって相い向かい、風雨順時に国泰く民安んぜんことを。一切衆生が深く因果を信じ慈心をもって殺生せず、広く善縁を結び広く善業を修め、仏を信じ学び善根を増長し、苦を知り集を断ち滅を慕い道を修め、悪趣の門を閉ざし涅槃の路を開かんことを。仏教が永く興隆し正法が永く住し、三界の火宅を変じて極楽の蓮邦とならんことを。
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