故に先の異熟果に対する無知によって、後の有を引き起こす。また第二の境界より生ずる受果への無知により、境界に縁る受愛を起こす。この愛によって、あるいは欲を発し、あるいは有を求め、あるいは欲取を執着し、あるいは見戒および我語取を執着する。
この愛と取によって、和合し資潤し、前の引因をして有と名を転ぜしめる。即ち後の有、生因に摂せられる。ここより無間、命終した後、先の引因に随って引き出される識等、受を最後として、これらの諸行は漸くあるいは頓に生ず。
かくの如く現法において、無明触の生ずる受を縁として愛が生じ、愛を縁として取が生じ、取を縁として有が生じ、有を縁として生が生じ、生を縁として老病死等の諸苦差別が、あるいは生処において次第に現前し、あるいは種子として随逐する。中際において無明が行を縁とし、受が愛を縁とするが如き因縁によって、後際の諸行が生ずることを知るべし。
また先に資糧を積み、現法において他より法音を聞き、二果の諸行を修する者あり。彼が因と滅と滅に趣く行について如理に作意すれば、この如理作意を縁として正見が生じ、次第に有学無学の清浄智見を得る。この智見によって無明及び愛を永く断尽し、この断によりて彼の所縁に対する不如実知と無明触の生ずる受もまた永断する。この断によって永く無明を離れ、現法において慧解脱を証する。
回向文:当ネットプラットフォームにおける全ての弘法と共修の功徳を、法界の衆生に回向し、世界の民衆に回向す。世界の平和を祈願し、戦争起こらず、烽火興らず、干戈永く息む。一切の災難ことごとく消退せんことを。各国人民の団結相助け、慈心相向かわんことを。風雨時に順い、国泰く民安んぜんことを。一切衆生が因果を深く信じ、慈心をもって殺生せず、善縁を広く結び、善業を修め、仏法を信じ学び、善根を増長し、苦を知り集を断ち、滅を慕い道を修し、悪趣の門を閉じ、涅槃の路を開かんことを。仏教の永き興隆と正法の永住を祈り、三界の火宅を変じて極楽の蓮邦とならしめんことを。
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