身通と心通の表徴

問：身体のすべての経絡が通じた後、呼吸時に丹田が収縮・拡張する力は軽減されるのでしょうか？

答：経絡がすべて通じると、身体は極めて軽安となり、少しの負担も感じず、身体すら存在しないかのように感じられます。まるで大海が流動しているにもかかわらず、表面は静寂で波一つなく、湛然として微動だにしない状態です。これが禅定の結果であり、観行の智慧が加わることで三昧は容易に現れます。例えるなら、電動自転車に乗る際、風がなければ抵抗を感じませんが、風が強ければ強いほど抵抗を感じ、色身の存在感が強まります。また、人の心も同様で、求めなければ求めるほど、開通し、リラックスし、もつれがなくなり、自我の存在を感じにくくなります。逆に、心にもつれが多いほど、自我の存在感は強まります。自我の存在感が強まれば強まるほど、自分をより気にし、他人の自分に対する見方や態度をより気にし、自尊心・自愛・自負が強まり、是非が多くなり、平静でなくなります。心が通じなければ是非が多くなり、身体が通じなければ感覚が多くなるのです。