意識の思考作用は、いかなる状況下において最大限に発揮され、思考が最も良好かつ明晰となるのか。意識がただ一法に縁するか、あるいは一法を主とし、二、三の法に縁しながら、散乱から専注へ向かう時、思考は最も明晰となる。これは禅定の力による作用である。散乱している時は、意識の思考力が弱く、思考の流れが不明瞭である。定が深すぎる時は、意識が動かず、心の働きが停止し、思考が非常に疲弊する。ただ定がある状態でありながら、定が深すぎない時にのみ、意識の思考は深く細やかで明晰となり、思考が開けるのである。
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