衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2018年03月03日    土曜日     第2開示 合計134開示

眼識と意識の和合作用(三)

色境がなければ、識の生起には重要な縁が欠け、第八識は六識を生じることができず、当然六識は存在しません。色境が消滅する時、元々色境を了別していた眼識と意識は直ちに滅し、識が滅すれば色境を了別できず、了別の対象もなくなります。したがって、第八識は無始劫以来の一瞬たりとも暇なことはなく、休んだこともなく、止まったこともありません。このように休むことなく絶え間なく運転し、私達のために無私に奉仕しているのです。

もし眼識だけで色を見ることができると言う人がいたら、これはあり得るでしょうか。あり得ません。一つの色相には顕色・形色・表色・無表色があり、顕色とは色彩、青黄赤白の色のことです。眼識は顕色のみを分別でき、形色・表色・無表色を分別することはできません。色を見る時、色境の顕色だけを見るのではなく、色の形状や色の内包、形色・表色・無表色を全て了別し、色の本質は何か、色の名相は何かを知らなければ、分別を完了できません。したがって、必ず意識の参与による了別が必要であり、そうして初めて色境を明らかに知ることができるのです。色彩以外のそれらの色は全て法処所摂色に属し、これは意識心によって了別されます。青黄赤白等の色彩のみが眼識によって了別されます。眼識と意識の二者が共同で和合して了別することによって、初めて私達は色境が一体何であるかを知ることができるのです。

したがって、一つの色を見て、それをはっきりと見極め、見た色境が一体何であるかを分析判断するには、必ず眼識と意識が共同で和合して働き、二者が共同で分別しなければなりません。そうして初めて、目の前の物体が何であるかを知ることができます。目の前の本、目の前の机や椅子、目の前のコップ、これらの物体には色彩だけでなく、物体の長短や方円などの形状、材料の質感などの内包もあり、分別すべき内容は多くあります。眼識だけでは絶対に十分に了別できず、必ず意識が同時に眼識と共に分別し、二者が和合して働くことによって、初めてこれらの物質の色法をはっきりと見極めることができるのです。

——生如法師の開示
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眼識と意識の和合作用(二)

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眼識と意識の和合の作用(四)

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