四念処観行問題解説36

問：この頃、普段の生活の中で呼吸に集中できるようになりました。時には道を歩きながら歩行と呼吸に注意を向けると、心に理由もなく喜びの感情が湧き上がります。三年前にも同じような感覚があり、坐禅を終えた後は細胞一つ一つが喜びに満ち、他人にどんなに罵られても受け入れられる状態でした。しかしそれは一ヶ月余りで消え、最近またその感覚が戻ってきました。なぜ喜びが生じるのでしょうか。

答：禅定の功徳の一つは、心に喜びと歓喜をもたらすことです。心の想念が統一されると四大を変化させることができ、身体は健康で軽く安らぎ、快適になります。それゆえ心は影響を受け、喜びが生じ、精神は愉快で煩悩がなくなります。心の喜びは三十七道品の一つである喜覚支であり、喜覚支の後に猗覚支が生じ、身心が軽安となります。猗覚支の後には定覚支が生じ、身体の軽安を得た後に禅定覚支が現れ、定覚支の後には捨覚支が現れます。喜覚支は煩悩を降伏させ、軽減する力があります。

人は喜び楽しんでいる時、他人に対して穏やかで怒りを抱かず、寛容で心が広くなり、性格が変わります。心に喜びがあって初めて善となり、それは福報から生まれる善です。故に三十七道品は大小乗の修行における必ず通る道であり、三十七道品を修めなければ心の状態は変わらず、煩悩は断ち切れず、証果や明心を得ることはできません。なぜ心を集中させると全身の細胞が喜びに満ちるのでしょうか。四大の変化は細胞の最も基本的な粒子から始まり、細胞の四大が変化すると、心は快適さと喜びを感じるようになるからです。