種子には出生と現行の義があり、例えるならば草木の種子のようなものです。これらの種子があるからこそ根を下ろし芽を出し、草花や樹木が生長します。種子はあらゆる万法を形成する根幹であり、あるいは因とも、元素とも呼ばれ、本有の種子と新たに造業された種子に分かれます。種子は形も相もなく、形も相もない法だからこそ形も相もない如来蔵の中に存在できるのであり、自ら形相なき如来蔵は形ある相ある法を蔵することはできません。如来蔵は縁に遇うと業種に基づいて種子を現出させ、それによって万物万法や三界世間を出生させるのです。
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