第八識の見聞覚知性の極めて殊勝なること

第八識は、ある人々が衆生が立てたものだと言います。私たちが立てれば存在し、立てなければ存在しません。しかし実際には、第八識は私たちが立てる必要は全くなく、もともと存在しています。誰もがこれを覆そうとしても覆せず、永遠に滅びることはありません。どんな力を使っても誰もこれを消し去ることはできず、衆生が認めようと認めまいと、第八識は常に黙々と働き続け、全ての法を衆生に捧げ、うなだれて子牛の如く勤しみ、収穫を求めずに耕作に専念しています。

第八識は世の中で最も正しい眼であり、全ての法を見ることができながらも何も見ず、全ての法を知りながらも何も知らず、全ての法を聞きながらも何も聞かず、全ての法を覚えながらも何も覚えません。見ておらず見ていないわけではなく、知っておらず知らないわけではなく、聞いておらず聞いていないわけではなく、覚えておらず覚えていないわけでもありません。第八識が無知であるのは、六塵の境界に対応せず、六塵の境界を分別せず、全ての法に対して具体的な了別を行わず、覚観もなく、名辞概念もなく、知見もなく、観点・意見・見解を持たないからです。

しかし、第八識は何もかも知り、何もかも見、何もかも聞き、何もかも覚えています。これはなぜでしょうか。第八識は業種を了別できるからです。第八識が業種を了別する時、全ての法を了別します。同時に、第八識によって運行する仏性は、あらゆる法の上で運行し、全ての法に対して見性を持っているため、全ての法を覚え、全ての法を観ることができます。この種の覚観は七識の覚観とは全く異なり、その見性も七識の見性とは全く異なっており、衆生は往々にしてこれを区別することが困難です。

第八識は業種を了別した後、業種に基づいて全ての法を変造しなければなりません。もし全ての法を知らなければ変造できず、あるいは誤って変造することになり、因果が合わない、因なくして果がある、果があるのに因がないといった現象が現れるでしょう。しかし衆生の因果は微塵も乱れたことがありません。これにより、第八識が業種をありのままに了別し、業種に従ってありのままに全ての法を生じさせ、因果律を実現していることがわかります。実際に、第八識は全ての法を知っているからこそ全ての法を変造でき、その知る方法は、一つには業種を知り、二つには因縁を知ることです。一方で、第八識には見性の機能作用があり、全ての法を見ることができるため、全ての法の生起と変化に合わせることができます。総じて、第八識の見・聞・覚・知の性質は非常に殊勝で特別であり、七識の見・聞・覚・知の性質とは異なり、私たちには理解しがたいものです。