衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2018年04月25日    水曜日     第5開示 合計415開示

如来蔵における胎児と根身器界の執持(五)

例えば、物体の運動における余力の作用について言えば、「余力」とは何を指すのか。真実の余力など存在せず、物体の余力や慣性の作用は全て虚妄の表面的現象であり、実質的には存在しません。それらは全て如来蔵の執持作用であり、如来蔵の作用が表れたものです。例えば、我々がサッカーボールを蹴る場合、足に力を入れてボールを蹴り出した後、ボールは空中を飛びます。あたかも我々の足が空中で運動する力を与え、余力と慣性の作用を持たせたかのように、ボールは空中を移動します。実際には、これら全ては如来蔵の働きによるものです。サッカーボールが如来蔵の執持作用を離れたなら、空中を飛翔することは不可能です。我々がどれほど強く蹴ろうとも、空中で飛ぶことはありません。ここには全て如来蔵の執持作用が関わっており、それは四大の種子を通じて物体に様々な作用を及ぼすのです。

如来蔵が身根・器界・業種に対して及ぼす執持作用、一切の法に対する変造と執持作用は、甚深なる唯識種智の内容です。我々が現時点で知る必要があるのは、一切の法は独立して存在するものではなく、独立した生住異滅の現象が存在するわけではなく、独立した機能作用があるわけでもない、ということです。それらは全て如来蔵と密接に関連しています。そうすれば、世間の一切の法に対して虚妄の倒錯した想いを滅し、誤った認識を滅することができ、やがて次第に人無我と法無我を証得し、甚深なる大乗の智慧を具えるようになります。菩提の道においては速やかに進歩し、煩悩や苦厄、憂い患いがなくなり、最後には究竟涅槃に至るのです。

解脱般若唯識七群(238324425)へようこそ。

——生如法師の開示
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