問:念仏三昧とよく耳にしますが、念仏三昧は四禅八定においてどの禅に相当するのでしょうか。
答:念仏三昧は禅定の境地における念仏三昧と、定慧等持の明心の境地における念仏三昧に分けられます。いずれの念仏三昧にも、具足した未到地定、あるいは初禅定が備わっています。禅定は三昧の基盤であり、禅定なくして如何なる三昧も生じず、一切の法も成就せず、後世には生死の苦を繰り返すこととなります。故に広学多聞に満足せず、知識の広博さに安住せず、口伝による知見に依存せず、必ず禅定に深く入り参究し、真の智慧を修めるよう努めねばなりません。禅定なくして証果や解脱が可能だとする妄説を信じるべからず、経典に説かれる仏説を篤く信ずるべきです。
8
+1