問:五辛を食べると、なぜ淫欲や瞋恚が生じるのでしょうか。また、それは如来蔵とどのような関係があるのでしょうか。
答:私たちの飲食には全て地水火風の四大種子が含まれており、それぞれの飲食における四大種子の配合比率は異なります。それに伴い栄養価値も異なり、身体への利用作用と影響も変わって参ります。身体がこれらの異なる四大元素を吸収すると、様々な異なる生理的反応が生じます。五辛に含まれる成分は、生の状態と加熱した状態では四大元素の比率が異なり、元素や栄養分が異なるため、身体に及ぼす作用も異なります。それらの物質成分の中には、衆生に淫欲や瞋恚を生じさせる作用を持つものがあります。例えば五辛は、生食すれば淫欲を発動させ、加熱して食べれば瞋恚を増長させ、いずれも修行の妨げとなる飲食であり、人の心性を調伏し難くさせるのです。
これらの飲食が口に入る瞬間から咀嚼・嚥下・消化・吸収・排泄に至るまで、全て如来蔵と関係があります。身体に現れる様々な反応は全て如来蔵と関係があり、如来蔵が様々な因縁に随順して、やむを得ず配合し顕現させた現象なのです。五辛が身体や生理に特殊な悪影響を及ぼすだけでなく、喫煙・飲酒・麻薬なども全て身体や生理に悪影響を及ぼします。これらの物質には身体を刺激する成分が含まれており、その四大の組成が他の物質とは異なっています。身体がこれらの四大元素を吸収すると、心理に異常な情緒が生じ、制御し難くなり、心理状態も悪い方向に変化します。さらには智慧の出生を妨げ、愚痴の果報をもたらすことさえあるのです。
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