衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

生如法师のウェブサイトロゴ

日常開示

2021年04月30日    金曜日     第2 回の開示 合計3361回の開示

父子合集経講話(二二六)

無辺王が自らの善根の力を試す

原文:大王よ、かの無辺称王はこのように思惟した。『我今さらに試みん。自らの善根の力をもって、四天下の一切の人民がもし願いあるならば、その意のままに背かず』と。この念いをなして後、彼の四天下に在るすべての人民の希求は、ことごとく意のままに叶えられた。

釈:仏は説かれた。大王よ、無辺称転輪王は再び念いを起こした。『我が善根の力の大きさを試したい。四天下のすべての人々が願いを求めれば、その心のままに何でも得られるように』と。この念いを起こすや、四天下のすべての人々の願いはことごとく成就した。

四天下の数を数え尽くせるか。数えきれない。今ただ南瞻部洲だけでも数十億の人口があり、他の三大洲の人数はさらに多い。一人ひとりの願いをすべて叶えることができるとは、この心念力の大きさは計り知れない。これは衆生を利楽するものである。無辺称王がこの念いをなすや、四天下の人々は求めるものが真に得られた。現代の世界では衆生の福徳が薄く、転輪聖王の出現を感得できず、もはや転輪聖王はいない。

原文:大王よ、かの無辺称王はさらに思惟した。『我が所有する善根の力をもって、四天下に妙なる花を普く降らしめん』と。この念いをなして後、四天下に種々の優れた天花が雨のように降った。

釈:仏は説かれた。大王よ、無辺称王は再び心に念う。『我が善根の力をもって四天下に妙なる花雨を降らせよう』と。この念いを起こすや、四天下には様々な殊勝な天花が雨のように降り注いだ。

地上の花は天上の花に比べ粗末であり、天上の花は香りも色彩も人間界のものを凌ぐ麗しさである。しかし無辺称王もこれを成すには膨大な福徳を消費する。無量の諸仏のもとで積んだ福徳を全て使い果たし、如来蔵に蓄えがなくなれば福徳は消滅し、一切の所業は成就しなくなる。故に仏法を学ぶ者は安易に福徳を消耗せず、成仏のためできるだけ福を残すべきである。

原文:大王よ、かの無辺称王はさらに思惟した。『我が所有する善根の力をもって、四天下に妙なる宝衣を降らしめん』と。この念いをなして後、四天下にことごとく宝衣が降り注いだ。

釈:仏は説かれた。大王よ、無辺称王は再びこのように念った。『我が善根の力をもって四天下に宝衣の雨を降らせよう』と。この念いを起こすや、四天下には確かに宝衣の雨が降り注いだ。

原文:大王よ、かの無辺称王はさらに思惟した。『我が所有する善根の力をもって、四天下にことごとく銀を降らしめん』と。この念いをなして後、四天下にはすべて銀の雨が降った。

釈:仏は説かれた。大王よ、無辺称王はさらに次のように念った。『我が善根の力をもって四天下に白銀の雨を降らせよう』と。この念いを起こすや、四天下には確かに白銀が雨のように降り注いだ。彼の貪欲は絶えず増大し、この念いが終わるや、天は真に銀の雨を降らせた。

原文:大王よ、かの無辺称王はさらに思惟した。『我が所有する善根の力をもって、四天下に黄金の雨を降らしめん』と。この念いをなして後、四天下にはことごとく黄金の雨が降った。何故か。これ皆、無辺称王が往昔に諸々の衆生と共に善業を修したことにより獲得したところのものなり。

釈:仏は説かれた。大王よ、無辺称王はさらに次のように念った。『我が善根の力をもって四天下に黄金の雨を降らせよう』と。この念いを起こすや、四天下には確かに黄金の雨が降った。どうしてこのようなことが可能か。これは転輪聖王が過去世においてすべての衆生と共に善業を修したことにより、このような果報を得たからである。

——生如法師の開示
前の記事前の記事

観行は能く覚照力と反観力を生ず

次の記事 次の記事

如来蔵の五大種の機能作用

ページのトップへ戻る