問:弟子は最近、座禅に入るとすぐに良い状態になり、体が虚空と完全に一体になったように感じます。意識的に背中、肩、頭などの部位を感じようとすると、感覚がなくなり、脚や下丹田の部位も意識的に探ると、あるようでないような状態です。呼吸を観察すると、呼吸も透明で虚空と融合しているように思われます。このような体得は正しいでしょうか?
答:これは禅定が比較的良好な状態で、欲界定に入ったことを示しています。色身は欲界天人の色身のようになっています。気の巡りが良く体質も向上し、全身が透徹しているため、身体の重苦しい感覚が消えたのです。禅定の中で体を感じられないのは正しい状態です。そもそも身体は空なるものであり、物質的な身体が粗重な時だけ身体感覚が生じ、粗重さが増すほど感覚も顕著になります。色法が微細になるほど感覚は薄れ、これは色法が心の障害であることを示しています。故に禅定中は色身に執着せず、観行に専念すれば良いのです。
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