『楞嚴経』において世尊が第二月と定義されたものは、目を捏ねて成した月であり、影月より真実である。『楞嚴経』に説かれる妙精明知心とは第八識の自体を指し、これが第一月すなわち原月である。第八識の自体によって生じる作用が第二月であり、本体に依って存在する。例えば第八識が六根において一切法を見る見性仏性は第二月であり、第八識自体の作用ではない。第八識の心所法の運作、一切法に対する了別作用は第二月であり、第八識自体の作用ではない。第八識の本体たる第一月は、仏を含むいかなる者も見ることができず、ただ第二月と影月のみを見ることができる。
影月とは第八識が第二月を通じて業種と七大種子を運用し、顕現させた一切の虚妄法である。これには色法と心法、心所法が含まれる。
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