問:なぜ私は心を静めると呼吸が短く遅くなるように感じるのでしょうか。最初は心が落ち着いていない時、呼吸は比較的長く感じられました。静まった後、身体を自然に呼吸させると、気息が丹田まで届かないと観じます。しかし呼吸をコントロールして意識的に長く吸おうとすると、再び心が静まらなくなります。
答:心が静まると呼吸に専念するようになり、この時無意識に呼吸をコントロールしているか、呼吸を過度に意識しているため、呼吸が短く遅くなったように感じるのです。自在に禅定に入り心が真に静まれば、気息は自然と長くなります。自然呼吸時の気息が短いのは、身体の気脈の巡りがまだ円滑でなく、座禅による定の修養が不足している証です。さらに座禅修定を強化する必要があります。
定力がない、あるいは弱い状態で呼吸をコントロールすると、心の念が散漫になり、心が静まらなくなります。コントロールされた呼吸は自然な呼吸ではなく、正常な呼吸状態ではありません。無為自然の呼吸こそ正常な状態です。ただし身体を調整し気脈の巡りを良くするためには、意識的に集中して深呼吸の訓練を行い、気息が五臓六腑を通じさせることで、禅定を深めることもできます。
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