問:呼吸に縁って無言の状態を保つことと、あるいは気が鼻・五臓六腑・丹田に入ることを観想する方法では、それぞれどのような得失がありますか。前者の方が禅定と静寂を修めやすいように思われますが。
答:後者の方法は心の動きが多く乱れやすく、初心者で定力が浅く智慧の弱い者は力を発揮できず、観想が成就せず禅定を増長できず、心が散乱しがちです。定力が深く観慧の強い者は修めるほど禅定が深まり智慧が強まります。後者の方法は気の運行を導けますが、導き方を誤ると身体に問題を生じやすく、最も安全な方法は自然な呼吸の流れに任せ、気を意識せず、経験者であれば可能です。観行を始める際は意識で呼吸を導かず、ただ観察するに留めるべきです。呼吸の運行過程と変化過程を観察し、その全過程を微細に観察すればするほど、禅定と智慧が生じやすくなります。前者の方法は四念処の修行規則に合致し、禅定を生起させやすいのです。
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