魔王波旬が最も望まないのは、衆生が禅定を修めることである。なぜなら、いったん誰かが未到地定を具足し、彼の禅定と同等になると、魔王はその者を支配できなくなり、さらに初禅定に達すれば完全に魔王の支配圏を離脱し、もはや干渉不能となるからである。故に、もし禅定の修業を妨げる者やその効用を否定する者が現れたならば、警戒すべきである。この世の五欲煩悩は熾烈を極め、禅定なくしては煩悩を制御することはできず、来世における果報の恐ろしさは計り知れない。
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