五つ目に、四大と五蘊の変化は実は刹那刹那に変化しており、私たちの覚知心では到底知り得ない。この色身が一定程度変化した時、覚知心は知るが、身体は既に病障を生じているか、或いは変化が顕著になり、ある部位に不調が現れた時、衆生の五陰が感じ取るのであり、良い方向への変化も含まれる。実は色身は刹那刹那に変化し続けており、五陰は容易に感知できない。一定程度蓄積され非常に顕著になった時、私たちの六識が感じ取るのである。衆生の覚知心は後知後覚であり、如来蔵こそが先知先覚である。如来蔵は業種を了別する時に既にこれらの状況を知っている。特に重大な業種が現行しようとする時、如来蔵は五陰に警覚を発し、五陰に注意を喚起する。時には一年以上前から衆生の五陰に知らせるが、意識心は往々にして何事が起こるかを推測できない。如来蔵の業種に対する了別は自ら確信しているため、五陰に警覚を発し五陰に知らせるのである。無始劫以来、如来蔵は決して錯乱した了別を行わなかった。如来蔵の自らに対する確信こそが、その証自証分である。
如来蔵は業種を了別できるため、業種に基づいて五陰身と器世間の変化を知ることができる。故に如来蔵は先知先覚と呼ばれる。宇宙器世間が変化する前に、業種に基づいて先んじて知る。業種の縁が熟すれば、四大種子を輸送して宇宙器世間を運行変化させ、宇宙器世間の変化を業種に符合させる。もちろんこれは一衆生の如来蔵のみで完結できることではない。宇宙器世間が壊れるべき時、如来蔵は変異した四大種子を輸送する。四大種子の比率は密かに変化し、宇宙器世間を徐々に変化させる。宇宙器世間がある程度変化した時、私たち人類や他の衆生は初めて宇宙器世間の変化を感知し、如何に変化したか、良くなったか悪くなったかを知る。器世間の変化が一定程度蓄積されて初めて、衆生は自らの生存環境がこの様になったことを了別し、次にどうなるかはあまり分からないが、如来蔵は常に知っている。
宇宙器世間が変化する前から、如来蔵は業種を了別し、起こるべき変化を知り、如何に宇宙器世間を変生すべきか、如何に四大種子を輸送して宇宙器世間を形成または破壊すべきかを知っている。故に如来蔵は先知先覚と呼ばれる。如来蔵が宇宙器世間を変化させる時、既にどの程度変化したか、更に如何に変化すべきか、自らが如何に運行しているか、更に如何に運行すべきかを知っている。これが如来蔵の反観力、即ち証自証分である。この反観力がなければ、その運行は混乱し、器世間を如実に変化させられず、業種と一致しなくなる。
衆生の五陰身は漸次成熟し、次第に衰老する。一定の時間と程度に変化して初めて、自らが成長したこと、変化したこと、或いは衰老したことを発見する。しかし各衆生の成熟と衰老の時期は前世に造作した業行が異なり、業種が異なるため一様ではない。衆生がいつ衰老を始め、どの程度まで衰老し、如何に衰老するか、色身が如何に変化するか、如来蔵は衆生の持つ業種に基づいて了別し、如何に色身を変化させるべきかを知る。縁が熟すれば四大種子を輸送して色身を形成変化させ、色身を徐々に変化させる。一定程度変化すれば、衆生は老いたこと、白髪が生えたこと、腰が曲がったこと、足の動きが鈍ったこと、顔に皺やシミが現れたことを覚知する。
実はこの以前から、如来蔵は常に四大種子を輸送し、色身を少しずつ変化させ続けていた。色身の運行を変える中で、如来蔵は自らの運行と造作を明らかに知っている。絶えず業種を了別し、業種に依って運行を続け、色身を変造し変化させる。繰り返すことも欠落することもなく、順序立てて整然と行う。反観力を持つため、自らの運行がどの程度に至ったかを知り、次に如何に運作すべきかを知る。これが如来蔵の証自証分の機能である。
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