唯識見道の境地

問：唯識の見道は、どの段階を指しますか？三果や四果を証得した後でしょうか？

答：唯識の見道は主に一分の唯識種智を証得することを指し、三果以後で四果に近い時期にあります。初地の菩薩は必ず小乗の三果人でなければならず、煩悩は断除されていますが、おそらくまだ少しの我慢や五陰あるいは三界世間への執着が残っています。

一般の人が唯識法を学ぶ場合も同様に悟りを得ることができ、一旦開悟すればその見地は深細で究竟なものとなります。禅宗から悟りを得た場合、智慧は非常に粗く浅薄です。

初地以上の菩薩から七地菩薩までは、小乗の四果阿羅漢の正位に入ることはできず、四果を取って証することはできません。さもなければ必ず涅槃に入ってしまいます。菩薩は少しばかりの貪愛を残しておくことが娑婆で修行を続け弘法するのに有利であり、それ以外のものは一切必要ありません。