衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

生如法师のウェブサイトロゴ

日常開示

2021年03月27日    土曜日     第4 回の開示 合計3237回の開示

父子合集経講話(一七二)

仏は言われた。「大王、どう思われるか。この人が夢に見たことを実在と執着するのは、智者であろうか」王は答えた。「いいえ、世尊。なぜなら、夢の中にはそもそも宝媛(貴女)もおらず、ましてやその美しい触れ合いなどありえません。この人はただ空しく心を疲れさせ、何も得るところがなかったと知るべきです」

釈:仏は問われた「大王、この者が夢の出来事を実在と執着するのは智慧ある者か」浄飯王は答えた「この者に智慧はありません。なぜなら夢にはそもそも美女も存在せず、ましてやその優美な触覚などありえぬからです。ただ心を消耗しただけで、何の実益も得られなかったのです」

世尊の父君は深く覚られていた。夢中に真実の愛すべき女性が存在せず、ましてやその美しい触覚などないことを。現実の日常生活もまた夢の如し。夢中には諸法が存在するように見えながら、実体なく全て幻化したもので、真実ではなく実用性もない。諸仏は三界の生死という大夢から既に覚醒され、一切の法が畢竟無所有であり、その相が幻化不実であることを了知された。故に一切の貪欲と執着を断じ、心中に一法も留められない。

——生如法師の開示
前の記事前の記事

内六界と外六界の区別と境界

次の記事 次の記事

衆生の全ての見は妄見である

ページのトップへ戻る