悟りを開き果を証することは、三悪道の苦報を免れることができます
我々が生生世世に造りし悪業は甚だ多く、悟りを開き果を証した後は、再び三悪道にて報いを受ける必要なく、人間界にて苦を受けるのみとなります。来世には天界に生まれ修行するか、あるいは人間界にて修行し、再び三悪道に堕ちることはありません。ただし菩薩が能力と願力を具え、縁熟した衆生あるいは弟子を救わんとする場合は別です。例えばある弟子が非常に厚い善根を持ちながら、偶々慎みを欠き三悪道の業を造り、三悪道に堕ちた場合、菩薩にその能力あれば、三悪道に赴き彼を救うことができます。これが菩薩の発心であります。ただし菩薩が三悪道に赴くのは悪業によるものではなく、願力によるものであり、その苦受は業力によって堕ちた衆生に比べ極めて軽微です。菩薩は善き願いを持っているが故に、このようなことが可能となるのです。
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